今日は妻と靴材料の仕入れに行った。
といっても、靴の材料の革を仕入れに行ったわけじゃなくて、中敷に使うスポンジ、両面シール、手縫い用蝋引き糸、包装用の箱や袋などコマゴマしたもの。
子供が帰ってくるまでまだ時間があったので、スーパーによって夕飯の買い物だ。
弟が入院してから、家事をあまりやってない。買い物ってのも息抜きにはいいもんだ。
やっぱり昼頃並んでいる魚とか見ると結構落ち着くんだけど、これは主夫感覚?
ま、魚は見るだけ、買うのは100グラム40円の特売ひき肉、広告の品だ。
とりあえず今日は妻が炊き込みご飯を作るということで。
ひき肉は明日、何か作ることにする。
病院へ行くと、弟の具合はいつになく良い様だった。
相変わらす頭痛はあるみたいだが、記憶も戻ってきているようだし、仕事のことも覚えているようだった。
ただ、自分がなんでここで寝ているのか、この辺の記憶は未だにしっかりしていないようであった。
ま、とにかく少しずつでも良くなっている兆候があれば良しとしよう。
焦ったからといって骨がくっつく訳でもないし。
先方の弁護士と会った。
状況的には、ただのケンカでもケガの程度によればそれは殺人未遂となるんだそうで。
警察で聞いていたよりも法律的にはヘビーな事態なのだそうだ。
勿論、こちらの出方次第なのは間違いないが、一生相手を刑務所に閉じ込めておくという気もない。むしろ、さっさと働いて入院費用をなんとかしてもらいたいってなところだ。
いずれにしても、弟の回復状況次第ということである。
家に帰ると、娘が迎えに出てきた。「あのね、おにいちゃんがね」長男が「いうなよ」てなことを言っている。「で、何をやらかしたんだ?」
「あのね、あれ、あえ、あえ、・・」
ようするに、子供部屋の3段ベッドで友達3人と飛び降りて遊んでいたら、ベッドのすのこ部分がバキッと壊れて、底抜けた、ということらしい。
とりあえずムカッとも来なかったので、「アホ、そういうことをするなって言ってなかったか?わかった、じゃあ後で罰を考えとくから。」
長女が塾から帰ってきた。
ベッドが壊れているのに、騒がない。気がついてないんだろうか?
「あのね、おねえちゃんもいっしょに飛び降りてたんだよ」
そういうことか・・・
「わかった、じゃあお前にも罰を与えるからな」
長女は口をあんぐりとあけて仁王立ち。でも反論はしないところをみると、やっぱり主犯格はこいつか。
しかし、昨日の夜、妻との約束を破って歯医者の予約時間を過ぎてもしらばっくれて遊んでいた
ため、既に今週は友達との遊び禁止になっている。
何の罰を与えればいいのやら・・・
夕食のとき、この長女は、妹をどうしていじめちゃうんだろうなんてことを喋りだした。
ポイントは、「それはお前がアホだからだ」なんていうところではないような気がしたので、「顔」のせいにした。
「つまり、お前の悪い癖なんだけど、無表情で人の顔を見るだろう?そうすれば、人は、なに?って思うわけなんだ。それをお前がなんだよ!っていうのが全ての原因。まずはそのボーっと人の顔を見る癖を直すことだ。鏡を見てみな。鏡を見て、どんな顔だったらムカつかれないか、練習してみな」
娘は不細工に、ニカ?っと笑って見せた。
「鏡を見てどういう顔だか練習しろ」
「今じゃない、飯食って歯を磨いてるときにやれ」
「歯ブラシをくわえながら笑うの?」
「アホ!」
結局はまた、アホで閉めることになった。
ま、まだ罰を与えていない訳なので、本人なりに機嫌をとろうと努力しているようだ。
そういう努力をするんなら、常に罰の審判を下さず、宙ぶらりんにしておいたらどうなのだろうか?
ご機嫌取りは持続するのだろうか?
難しい問題だ。