今日は私の誕生日ということで、既に1本日記書いてますが、付録でもう1本。
義母が帰った後デパートの中で、妻の携帯がなった。
義母からの着メロは、「ワルキューレ」なのだ。
焦る私たち。
まだ電車乗ってない??
切れた。
顔を見合わせる妻と私。
「なんだろう??」
「むむ??」
再び駅まで向かうべきかどうか、悩む妻に、私は言った。
「いや、たぶんこれから帰るって、同居の長男夫婦に電話しようと思って間違えて、『あ!ヤバ!』と思ってプチっと切ったんじゃないの?」
妻も考えた。
「可能性としてはとても高いような気がする」
「たぶん、そうだろう」
ということで、デパートに戻り、エレベーター来るのを待っていると、再び「ワルキューレの行進」。
「はぁぁぁ!」と叫びながら、妻が出る。
「もしもし、ああ、先ほどはどうも、ええ?ああ?いいのよ、そんなこと、子供たちは忘れてるから、うん、はい。じゃあね」
気が気じゃない花子と太郎。
「何?」
「何でもない」
「何?」
「何でもない」
「何を忘れてるの?」
「そういう事だけは本当によく聞こえてるよね、感心すると言うか、呆れるよ」
私が言った。
「思い出せないくらいに大したことじゃないってことだな」
「ケーキ?」
「たぶんそうだ。ここにくる途中、車の中で、太郎がケーキ食いたいって言ったのを、オレがいらないって言っただろう?でも、ちゃーちゃんは自分でもケーキ食べたいから、買おうと思ってたんじゃないの?ところが太郎がオレに叱られるようなことをしでかしてしまったから、忘れたんだな、たぶん。ということで、残念だったね?君たち」
「お腹すいた」
「ああ、オレもだ」
「マクドナルドの匂いがする」
「ケンタッキーだとおもうよ」
「なんで匂いがするんだろう?」
「近くにあるからじゃないの」
「行きたい」
「ああ?行きたいね」
「行くの?」
「行かね?よ」
「なんで?」
「金かかるだろうが」
「あ?お金持ちだったらよかったのに」
「オレもそう思うよ」
「あ!そうだ!太郎が働いて、金稼げばいいんだ!なんだ?」
「バカじゃないの」という花子。
「なんでよ」という太郎。
「うるさい!」という私。
「とにかく、今日買う気はないから、働いて買ってくれ。その時にはオレの分も買ってくれ」と私。
「いやだ」という花子。
「あっそう」という私。
小さい事にこだわる子供たちにはほとほと呆れかえる。
「いいか、お前たちは目先の欲しい物にこだわっていると、大きな獲物を捕り逃すんだぞ。ケーキとか、マクドナルドとか、ケンタッキーとか、そんなものは大した問題じゃない。お前たちの食いたい物はそういうものだった訳か?」
「食い放題」花子が言った。
「そうだな、オレも食い放題に行きたかった。でも、ちゃーちゃんは、食い放題が好きなわけじゃないんだ。何故か判るか?そうだ、太るからな。だから食い放題が好きなのは、俺とお前たちだけなんだぞ、お前たちがケーキとか、ハンバーガーとか、小さい事いってるから、全てを逃してしまった。今日は家に帰って米を思いっきり食え。食い放題のつもりで、米食い放題だ!」
結局、義母が来ていた2泊3日、私の誕生日に行くという、食い放題は、なかった。
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お義母さん、私の食い放題、どこにいってしまったんでしょうね・・・
ええ、オーストラリア旅行キャンセルしたから、その余ったお金で行きましょうといっていた、あの「焼肉食い放題」ですよ。
義母さん、あれは私だけでなく、子供たちも好きでしたよ。
私はあのときずいぶんくやしかった。
だけど、いきなり神風が吹いてきたもんだから。(嘘)
というか、またしても、そのまま行かない可能性を考慮して、私は子供たちには黙っていたんです。
結果的には、言ったほうがよかったのか、黙っていてよかったのか、わかりませんけどね。
母さん、ほんとにあの「食い放題に連れて行ってくれる」っていう話、どうなったでせう?
そのとき花子がとっておいた「半額クーポン」は
もうとうに期限が切れちゃったでせうね。
そして、秋には、灰色の霧があの丘をこめ、
あのクーポンの紙の下で、毎晩きりぎりすが啼いたかも
知れませんよ。
お気に入りリンクさせてもらっている、midori1512さん が『西条八十詩集』の一部をパロっているのを真似しました。
midoriさん、すみません?!!
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43歳、おめでとう、オレ・・・