こうもりさんは、自分が嫌われていることに気付いている。
そして、こうもりさんの弟は、
「やっぱりおねえちゃん皆に嫌われてんじゃん?」
と言った。
私もこうもりさんが苦手である。
大人を巧妙に出し抜いているような気がするのである。
しかし、証拠は、ないのだ。
長女と一緒の塾に行くことにしたというので内心、困ったな?と思っていると、塾の先生から、勝手に友達連れてきて困っているという連絡が。
当然、長女は叱られる訳だが、長女が考え付くことではない。
家に帰る時間になっても自発的に帰るまで放っておくと、「自転車の鍵をなくしたから探してる」と自分の家に電話をかけている。
何気なく聞いた私は、それは大変だと一緒に探してやると、慌てている。
結局見つかり、帰るかと思うと、中々帰らない。
非常に怪しいのである。
そして、とにかく頻繁に電話がかかってくるのだ。
私は「これから忙しいから電話切るねといいなさい」と長女にメモを渡す程である。
こうもりさんが長女に書いた手紙の中に、
?(長女)がみんなに嫌われてるのは知ってるけど、私だけは(長女)の味方だよ。誰が嫌いだか教えてね。?
と書いてある。
・・・微妙に怖いのである。
私はスポーツクラブから帰ってくると、長女が妻の前で立ってなにやら話をしている。
どうも私がいない間に、こうもりさんがやってきたというのだ。
そして、今もう一人の先に約束していた友達と、こうもりさんは2人で遊んでいるらしいのだ。
かなり陰湿に意地悪されて、頭にきたということらしい。
そこで妻は、こうもりさんが変わっているのも知っているけど、最初にそんな約束した長女が悪いという話をしていたようである。
「いいから、3人で仲良く遊ぶことにすればいいでしょ」
長女はブスブスいいながら外に行った。
私たちは、どうしたもんだろうか?と話をした。
親をよく知ってる訳ではないのだ。
長女の同級生の親との交流は、長女が来てからだから、私たちも詳しくはない。
だから、妻はあえて役員なんかもやっているのだ。
その役員仲間の話では、やはりこうもりさんが変わり者なのは今に始まったことではなく、周知の事実なのだそうだ。
こうもりさんの親に話をしたところで、今までず?っとそうだったのなら、意味があることなのかはわからない。
学校の先生には、もう話してあることなのだが、気にしているのか、いないのかも判らない。
担任の先生も、今年度も繰り上がって同じ先生になった。
悪かったのか、良かったのか・・・
そして、家のそとで遊んでいるのは結局、こうもりさん兄弟とうちの兄弟だけか。
長女の同級生は帰ってしまったようだ。
う?む・・・
夕方。
こうもりさんが「電話借りていいですか」と言ってきた。
家に電話しようと受話器を持っていたこうもりさんに、
「ちょっと待って、何電話するの?」と訊ねた。
こうもりさんは、
「銭湯に行っていいか訊いてみる」と言った。
これは直に判った。
土曜日に長男が使った技を、長女が真似しているのだ。
私は行った。
「わかった。訊いてみれば?でも、うちの子達は銭湯には行けないけど」
長女が口を開けている。
「残念だけど、昨日行ってしまったんだ。だから今日は行けないんだよ」
「っていうより、もう帰る時間でしょ?帰りな」
ということで、こうもり兄弟は帰っていった。
長男に訊いてみる。
「誰が言い出した?」
「おねえちゃんがいったんだけどね、うちは昨日行ったからいっちゃだめだって言われるよっていった」
「そうか」
長女に訊いてみた。
「あんたたちは、仲直りしたのか?」
「した」
・・・ま、いいや。
子供達は明日の学校の支度、それが済んだら洗濯物をたたみ、風呂に入る。
次女を先に風呂に入らせる。
で、大体において、長男が一人で洗濯物をたたむ羽目に陥る。
飯の支度を始めた私は、長男に
「おねえちゃんはちゃんと学校の支度をしていると思うか?」
と訊いた。
「さっきはお金数えてた」
意味不明である。
「あ、おねえちゃん上履き洗ってないよ!」
自分の上履きをしまっていた長男が叫ぶ。
いまさら無理だ。
「ちょっと、部屋まで行って、様子を見てきな」
「わかった」
長女が「洗ってないよ!!」と叫び、ドアを乱暴にしめる音。
階段を上がってくる長男に、
「長女にここまで来るように行って来い」
という。
面倒だ?。
またしても、つづく。
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